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前回に引続き、平成29年度税制改正のうち「中堅・中小事業者の支援」(財務省web平成29年度税制改正の大綱(3/8))の概要をご紹介させていただきます。

中小企業経営強化税制

前回に引き続き中小企業経営強化税制のご紹介をします。今回は

  • 中小企業等経営強化法の経営力向上計画の認定

を中心にご紹介します。

経営力向上計画認定の意義

中小企業経営強化税制の適用は「経営力向上計画」の認定を受けている事が前提となります。前回記事のA類型、B類型スキームで

  • 設備ユーザーは、4の確認を受けた設備について、経営力向上計画に記載し、認定を受ける。手続きに際しては、経営力向上計画の申請書に、4の証明書の写しを添付。(A類型)
  • 申請者は、4の確認を受けた設備について、経営力向上計画に記載し認定を受ける。手続きに際しては、経営力向上計画の申請書に、4の確認書及び確認申請書(いずれも写し)を添付する。(B類型)

説明されています。今回の記事では経営力向上計画の認定について詳しくご紹介します。

中小企業等経営強化法による「経営力向上計画認定」制度の概要

平成28年7月1日から中小企業等経営強化法に基づく経営力向上計画認定制度が開始されました。

これは

人材育成、コスト管理等のマネジメントの向上や設備投資など、自社の経営力を向上するために実施する計画で、認定された事業者は、税制や金融の支援等を受けることができます。また、計画申請においては、経営革新等支援機関のサポートを受けることが可能です。(中小企業庁、 経営力向上計画策定・活用の手引きより)

という制度です。

経営力向上計画の認定を受けることにより

  • 低利の制度融資の利用(金融支援)
  • 保証協会等の保証の利用(金融支援)
  • 機械装置の償却資産税を3年間50%軽減(税制優遇)

が可能となります。そして上述の通り平成29年度税制改正により中小企業経営強化税制適用の条件として、経営力向上計画の認定が必要となります。

経営力向上計画の認定の条件

経営力向上計画認定制度の対象となる事業者は下記の通りです。ご注意いただきたい点として、経営力向上計画認定対象の範囲と中小企業経営強化税制の対象範囲が違う事です。中小企業経営強化税制の方が範囲が狭いと考えられます。

認定の条件として、最も重要と考えられるのが「生産性向上要件」「事業別分野指針の適用」です。

定義
中小企業者等
ア中堅企業・その他政令で定める法人(※1)
※イに該当する者を除く
イ中小企業者 ウ中小事業者等
(租特税法の中小事業者及び中小企業者)
エ小規模事業者
資本金10億円以下の会社又は従業員数2000人以下の会社及び個人 (※2)【中小企業者の定義】のとおり 会社及び資本又は出資を有する法人:資本金又は出資の総額が1億円以下
資本又は出資を有しない者:従業員数1000人以下
(製造業その他)従業員数20人以下
(商業・サービス業)従業員数5人以下
経営力向上計画の認定
・商工中金による低利融資
・食品流通構造改善促進機構による債務保証(食品製造業者等のみ対象)
・中小企業基盤整備機構による債務保証
×

※イに該当する者を除く

×
・中小企業信用保険法の特例
・中小企業投資育成株式会社法の特例
・日本政策金融公庫によるスタンドバイ・クレジット
・日本政策金融公庫による低利子融資
×

※イに該当する者のみ

固定資産税の軽減措置※3

※ウに該当する者のみ

※ウに該当する者のみ

(※4みなし大企業を除く)

※ウに該当する者のみ

中小企業経営強化税制(筆者の見解です)

※ウに該当する者のみ、また医療保健業を行う事業者を除く

※ウに該当する者のみ

(※4みなし大企業を除く)

※ウに該当する者のみ

  • ※1【「その他政令で定める法人」の定義】

    ・会社または個人事業主
    ・医業・歯科医業を主たる事業とする法人(医療法人等)
    ・社会福祉法人
    ・特定非営利活動法人
    資本金等 右欄上下どちらかで判断 10億円以下 N/A
    従業員数 2000人以下 2000人以下

    中小企業者以外に、医業・歯科医業を主たる事業とする法人(医療法人等)、社会福祉法人、特定非営利活動法人についても、資本金若しくは出資の総額が10億円以下又は従業員数2000人以下(資本・出資を有しない場合)の要件を満たす場合は、中小企業者等の範囲に含まれます。

  • ※2 【中小企業者の定義】

    製造業その他 卸売業 小売業 サービス業
    政令指定業種

    (※右記業種のうち、特別に政令で基準を定めている業種)

    ゴム製品製造業 ソフトウエア業又は情報処理サービス業 旅館業
    資本金 右欄上下どちらかで判断 3億円以下 1億円以下 5000万円以下 5000万円以下 3億円以下 3億円以下 5000万円以下
    従業員数 300人以下 100人以下 50人以下 100人以下 900人以下 300人以下 200人以下
  • ※3地域により指定業種の限定あり

    詳細は中小企業庁Web「固定資産税の特例に関する対象地域や対象業種の確認について」参照

  • ※4みなし大企業は除かれます
    • 同一の大規模法人(資本金1億円を超える法人)に発行済株式または出資の総数または総額の2分の1以上を所有されている法人
    • 2以上の大規模法人(資本金1億円を超える法人)に発行済株式または出資の総数または総額の3分の2以上を所有されている法人

生産性向上要件

経営力向上計画認定は「事業分野別指針」と「基本方針」に則って判断されます。具体的な「事業分野別指針」がある事業分野は「事業分野別指針」に従い、ない事業分野は「基本方針」に従うことになります。

経営力向上計画認定の生産性向上要件は基本方針において

  • 付加価値額の向上
    付加価値額又は従業員一人当たりの付加価値額のいずれかについて、五年間の計画の場合、計画期間である五年後までの目標伸び率が十五%以上のものを求める。計画期間が三年間の場合は九%以上の目標を、四年間の場合は十二%以上の目標を求める。
  • 経常利益の向上
    経常利益について、五年間の計画の場合、計画期間である五年後までの目標伸び率が五%以上のものを求める。計画期間が三年間の場合は三%以上の目標を、四年間の場合は四%以上の目標を求める。

とされています。

「事業分野別指針」は平成29年4月9日現在以下の分野が公表されています。

「事業別分野指針の適用」

経営力向上計画認定には生産性向上要件(経営指標の定量的要件)だけでなく、定性的な「経営力向上」が求められます。これも具体的な「事業分野別指針」がある事業分野は「事業分野別指針」に従い、ない事業分野は「基本方針」に従うことになります。

経営力向上の定性的内容について基本方針において

「経営力向上」とは、経営資源(設備、技術、個人の有する知識及び技能その他の事業活動に活用される資源をいう。)を事業活動において十分効果的に利用(新たに経営資源を導入することを含む。)することを指す

とされていて、具体的な項目として

  • 事業活動に有用な知識又は技能を有する人材の育成
  • 財務内容の分析の結果の活用
  • 商品又は役務の需要の動向に関する情報の活用
  • 経営能率の向上のための情報システムの構築

が挙げられています。

「事業分別指針」において業種ごとの「経営力向上」の定性的内容が決められています。特徴的なのは事業者の規模によって達成すべき経営力向上の項目数に相違がある事です。規模が大きいほど多くの項目を実施することが求められています。

次回は 「所得拡大促進税制の拡充」についてご紹介の予定です

中小企業経営強化税制については、まだまだ興味深い論点がありますが、一旦ここで一区切りとします。次回は「所得拡大促進税制の拡充」を中心に具体的な制度活用に役立つご説明を予定しています。

中小企業経営強化税制の活用支援いたします

上述の通り中小企業経営強化税制の適用には

  • 中小企業等経営強化法の経営力向上計画の認定
  • B類型の場合の税理士・公認会計士の事前確認

が必要となります。

渡辺会計では、生産性向上設備促進税制のB類型確認申請支援や経営力向上計画の認定支援の豊富な実績を有しています。また中小企業経営強化税制の前提となる商業サービス業活性化税制の適用には認定支援機関による支援が必須となっております。

これらの税制の活用をご検討の皆様は渡辺会計までご相談ください。

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