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経営管理システム導入成果向上のために考える事

基幹システム導入検討に関与しています。そこでの議論から問題になるであろう点つまり検討が必要であろう一般的論点をご紹介します。

この稿ではシステム、特に経営管理目的の基幹システム投資意思決定で検討すべきことについて考えてみました。

目的を明確に

システムで何をしたいのか明確になっていますか?費用対効果は明確ですか?関係者すべての理解と納得感は得られていますか?

システム導入のゴールが明確か

例えば収益性の分析のため売上を商品や組織毎のグルーピングに区分して集計するとします。そのためにはグルーピングの定義が最も重要です。商品別のグルーピングと戦略の整合が取れていないと、集計された情報は戦略の実行や評価に利用できません。

また情報を分析する手法が確立されてないと、結果としての情報が読み取れても原因となる要素の情報が読み取れません。

システム導入によってどんな情報を集計してどのように活用するか明確にしましょう。システムを導入しただけで情報の活用はできません。

費用対効果は明確か

システムの運用はコスト保守料金やシステム担当部署の経費だけではありません。実は現業部門がシステムに情報を入力するための労力が大きなコストです。すべての情報をシステムに乗せようとしていませんか?1件・1個数円の利益の商品に掛けられるコストは数銭までです。システム設計時には得てして細かい情報を全て収集する方向に議論が進みがちですが、結局細かすぎる情報は概略をつかむのに使えないことが多いのです。

現業部門の理解は得られているか

関係者、特に現業部門のシステムに情報を実際に入力する人たちがシステムの目的を理解していないと、システムだけ作っても必要な情報は集計できません。

先ほどのグルーピングを例にすると、戦略上必要と認めてグルーピングしても、現業部門の理解やリソースが不十分だと、現業部門の判断するグルーピングでしか情報を入力しない事が多々あります。分かりやすい例では、細かすぎるグルーピングは往々にして無視されるのです。

また現業部門のシステムの操作や成果物が変わる事に対する負担感はシステム部門が考えている以上に大きいのです。システム部門はシステムが好きな人たちですがらカタログスペックやより洗練されている(様に見える)インターフェースが魅力的かも知れません。でも現業部門にとってシステムは単なる道具です。今まで通りに使えることが一番大事なのです。

現業部門の抱く負担感は新システム導入の大きなコストであることを意識すべきです。

原因分析を丁寧に

既存のシステムの何が問題なのか、それ以前にシステムが問題なのか、良く分析しましょう。私の経験則では、ほしいデーターが取れない、または時間と労力がかかる原因はシステムだけの問題ではありません。問題の原因がシステム以外であればシステム以外の問題を解決しなければいけません。

システムに関わらない原因としてシステムで対応する予定のなかった、非標準的例外的業務の存在があります。

システムが想定していない業務が存在することによって、非標準例外の部分を補正する必要があります。この補正に時間と労力が必要な事が多いのです。スタートアップ・成長期の企業では、業務は日々試行錯誤です。また素早い意思決定が成長の原動力となっている事があり、システム導入時点では想定していなかった業務を行うことが多々あります。具体的に非標準・例外が発生する要因の例として以下があります。

  • 商品カテゴリー
  • 組織と売上利益責任の帰属先
  • 業務プロセス
  • 顧客やサプライチェーンとの契約条件

これらの変化が非標準と例外を発生させている場合、システムを更新しても問題の解決できない事になります。この様な標準化の難しい領域はシステム以前の所で問題を解決できないか検討するべきです。

ライフサイクルは5年

余り厳密な議論ではないですが、システムのライフサイクルは5年程度と考えた方が無難です。システム導入意思決定はこの5年間で総コストを回収できるかで判断する必要があります。経営管理は業績への貢献が分かりにくい業務ですから投資効果は低めに見積もったほうが無難です。

5年と言うのはシステムそのものが機能する寿命よりずっと短い期間で新しいシステムの投資が必要になる事がある位の意味の「5年」です。

寿命より短い期間で新たなシステム導入が必要となる原因には以下の様なものがあります。

ビジネスの変更

システム設計時に想定していなかったビジネスの変更があり、小手先では対応しきれなくなると考えたほうがいいです。

社会・法制度の変更

労務・人事給与や会計・税務など社会・法の制度変更により、システムの更新が必要になる事が多いです。

技術的陳腐化

システムのプラットフォームのサポート打切り、新技術の普及などによって既存のシステムを継続することが困難になる場合もあります。

これらの要因が大体5年内には1つか2つは発生しシステムの更新が必要なると考えた方が間違いないと思われます。

無難なのは既存の計数管理の自動化と+αの情報

上記を検討して思うのは、こと経営管理用のシステム導入はドラスティックでない方が無難だと言うことです。現状+αを目標に既存のシステムを生かしつつ問題と解決策が明快な部分を徐々にリプレースするのが最適だと思います。その理由は以下の通りです。

現状の管理能力と乖離したシステムは不要

先に述べたとおり、システム導入の目的を明確にする事が成果を上げる要因です。明確化のためには集計した情報をどのように活用するかのノウハウが必要です。そこで経営管理のノウハウの水準とシステムの活用水準がリンクしてきます。現状+αの情報を収集できる位が最もコストパフォーマンスが良いような気がします。

現業部門に負担を掛けないほうが良い

先に述べたとおりシステムが変わる事は現業部門にとっては大きな負担です。負担を掛けすぎると反発や非協力により目的が達成されなくなります。現業部門の変更はなるべく少なくしたほうが良いと思います。

非定型・例外事項への対応

システムは非定型・例外事項への対応が苦手です。そこは結局人力で対応することになります。成長期のビジネスは非定型・例外事項が頻繁に生じます。これらへの対応はシステム更新以外で解決する事を考えたほうが良い場合も多いのです。

ライフサイクルの短縮化

システムのライフサイクルはどんどん短くなっています。せいぜい5年で更新するつもりでいたほうが良いと思います。5年で投資を回収するとなると自ずと大型投資のハードルが上がります。

次回以降はもう少し具体的なシステム構築の検討事項について考えます

長くなりましたので一旦ここで区切りとして、次回以降でシステム導入が決まった後、どのようなシステムを導入するか考えていることをご紹介します。

皆様のご意見もぜひ教えていただきたいのでご意見のある方はメールお問い合わせフォームtwitterからお知らせ頂けると大変ありがたいです。ご意見お待ちしております。

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